株式投資必勝法2
以前（２００６・１１・１）にもこのメルマガで書きましたが、 株式投資に永久不変の必勝法はありません。
これが絶対の前提条件であり、これが信じられない人は以下の文章はまったく意味のないものになることは、あらかじめお断りしておきます。
相場が順調な上昇トレンドを描いているときは、誰が何を買っても利益が出ます。
むしろあれこれ理論立てて考えたり、個別銘柄を吟味したりするより、何も 考えずに人気のある銘柄を買ったり、投資雑誌などに載っている銘柄を買ったり したほうが利益率が高くなることがあります。
株ビギナーの人がこのようなときに投資を始めた場合、面白いように儲かることがあります。
もちろんその人の実力ではなく、相場環境のおかげなのですが、やる事、 なすことがうまくいき、連戦連勝なのですから自分は相場の天才だと錯覚する ことも無理もありません。
しかし、このようなことは永久に続かないので、相場が下げトレンドに入ったとき は損をすることは言うまでもなく、戻り相場に入ったときも、選んだ銘柄の質が悪いことが往々にしてあるので、株価指数に比べて自分の持ち株のパフォーマンス は大幅に悪いことがしばしばです。
これらは必然の出来事ですが、負けたことがない投資家はなかなかそれに 気付きません。
そこで勉強を始めればいいのですが、何か必勝法があるはずだと考えてしまうと よからぬ誘いに引っかかってしまうことがあります。
投資の世界には古今東西を問わず、必勝法なるものを掲げ投資家を欺き自分の金儲けに繋げようとしている輩がかなりの数います。
まず、冷静な人ならこう考えます。
本当に相場に勝てる方法なら、わざわざ宣伝の手間をかけて人に販売するより、 自分がその方法でいくらでも儲ければいいのではないか?と まったくそのとおりです。
それが正しい考え方で、そう考えればこのような話に引っかからなくてすみます。
ところが騙すほうも頭を使います。
「私はこの方法で十分儲けました。もう金銭的には不自由しなくなりました。 したがって皆様にも儲けていただきたく、この方法を限定○人に格安でお分けします」
これっておかしいですよね。
金銭的に不自由がなくなり、お金を稼ぐ必要がないならなぜ販売行為 （お金を稼ぐ行為）を行うのでしょう? 矛盾です。
ところが投資家（人間）は欲深いことは何度も述べており、投資の世界でも 後になって冷静に考えたら、なんて馬鹿なことをしたのだろうと後悔することが 多いようにそのときは気付きません。
特に負けが込んできて、何とか取り返す方法はないかと焦っている時に このような宣伝を見ると藁にもすがるつもりで、ついつい近寄ってしまうのです。
これもひとえにメンタルの弱さが原因ですが、もちろん騙すほうが悪いのは 言うまでもありません。
しかし、本人の欲深さにも責任の一端はあるので、なかなか同情はして もらえませんし、お金を取り返すのはかなり困難です。
やはりこの様なもの（必勝法）には係わり合いを持たずに地道に勉強するのが 一番でしょう。
ちなみに必勝法と呼ばれるものには次のようなタイプがありますが、 いずれのものでも関わってはいけません。
天才タイプ
可能性が限りなく低いが、本当の天才が実際に儲けた方法。
その人は天才だからその方法を実践できたが、普通の投資家はまねができない 方法。
投資の世界は天才の真似が簡単にできると思う人が多い（錯覚）し、 天才が簡単にできるという（販売トーク）ので購入する人もいるが、 他の世界では天才の真似ができないことが簡単にわかるのと結果は同じで まねはできません。
環境タイプ
ある特定の環境（強い上げ相場）で利益が出せる方法。
強い上げ相場ならそんなものを使わなくても利益は出せます。
本人（販売者）が上げ相場で利益を出し、上げ相場が終了した後に（ 相場で儲けられなくなってから）過去の実績を元に販売する。
買った人はこんなはずではなかったのにと後悔する。 これは投資信託にも当てはまるところが一部あります。 ただし投信にはあくまで過去の実績で将来を保障するものではありませんとの 但し書きが付いています。
博打タイプ
一部天才タイプや環境タイプと重複する部分あり。
まねはできないし、上げ相場でしか通用しない。 仮に1万人がこの方法を使えば、数人くらいは成功するかもしれない。
これは競馬や競輪の博打で勝てる人がごくまれにいるのと同じことです。
人は自分は特別な存在なので自分だけは勝てるという根拠のない思い込みで 勝負に臨みますが（博打）当然ほとんど全員が負けます。
本来投資は利益が出るものなのですが（利益率は博打に比べて低いし、 率は人によって違う）投資を博打的なやり方をすれば、博打のようにほとんど 全員が負けます。
インチキ
説明の必要はないでしょう。
嘘です。詐欺です。
関わってはいけません。
※ 相場が低迷して、利益が出ず、不安なときほどこの手の誘いに 誘惑されやすいのです。十分注意しましょう。
「株が大好き」 管理人 ： renbajinharuhi さん執筆のメルマガです。
1985年より投資をはじめて投資暦28年。
深い株の知識と長年の経験・考察力によるココロ構えをご厚意にて発信して頂いております。
また、「本編の掲示板」におきましても的確なコメントをいつも頂いております。
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